一般社団法人 健康指導師会 橋谷 副理事長 01
食と健康というのはきっても切り離せない関係。ダイエット中も、「確実に効果がでて、健康的にリバウンドせず痩せたい」と思うのは万人の願いですよね! 細胞レベルで体内環境を整えるための食事と栄養のアドバイスを行う健康指導師の育成を行っている橋谷先生にダイエットに関してのアドバイスをいただきます。
“太りやすい体質”を“太りにくい体質”へ変えるには?
体質とは?
私達は体質という言葉を日常的に何気なく口にしています。
特に自分の身体に関するマイナス的な要素については、「体質だから仕方ない」と半分諦めてしまっている人も少なくありません。
私は中学生の時から26 歳まで自分は太りやすい体質だと思っていました。
小学生からバスケットボールを始めた私の脚は、とても筋肉質でたくましく、しかも良く食べる子供だったので周りからは「たくましいねー!」と良く言われていたくらいです。
大学生の頃は脚のラインが出るジーパンやミニスカートは絶対にはけませんでした。
そんな私が今や「細い!」「なんでそんなに食べるのに太らないの?」と言われるようになったのです。
その理由は、私が現在の仕事に活かしている正常分子栄養の理論を自分で実践してみたことにありました。
日本ではダイエットの食事療法としては主にカロリー計算が主流となっています。
私もカロリーの足し算引き算でダイエットをしていた時期がありました。
その度にリバウンドを繰り返しながら…。
それに対し、正常分子栄養学では身体の中に取り込んだエネルギー源(カロリー源)がどんな栄養素の働きによって代謝されているのかということに焦点を当てています。
つまり、身体に取り込む燃料よりも、エネルギーを作り出す生産工場に必要な材料や従業員
の人数のバランスが重要であるという訳です。
いくら燃料をコントロールしたとしても、生産工場が正常に動かなければエネルギーの生産量は減り、代謝能力は低下します。
もしあなたが太りやすい体質、もしくは痩せにくい体質と思い込んでいるのであれば、カロリーよりもそれを代謝するために必要な栄養素を知り、毎日過不足なく摂り入れる事が体質を変えるための一番の近道です。
ダイエットに油抜きは絶対NG!!
カロリー計算をした場合、必ずやってしまうのが「油抜き」です。
なぜなら、油(脂質)は1g=9kcal、糖質は1g=4kcal、たんぱく質も4kcal となるので、カロリーを抑えようとした場合、必ず脂質を抑えるために「油抜き」の食事を選ぶ事になります。
では、油抜きをするとどんなリスクがあるのでしょうか。
油=脂質は、エネルギー源としてだけでなく細胞を外敵から守る壁の材料になったり、私達が生きて行く上で大切なホルモンの材料になったりと、重要な役割をたくさん担っています。
その重要な脂質をダイエットによって抑えてしまう事で、身体づくりの土台となる細胞の働きが悪くなり、肌がカサカサになったり、ホルモンバランスが崩れたりするのです。
油抜きで一時的には痩せても、キレイになるということには繋がりません。
最も細胞の代謝に影響なく、キレイに痩せるためにはズバリ「糖質制限」が有効です。
糖質制限については、色んな見解があると思いますが、ただ糖質を制限するだけでは失敗します。
失敗しないためには、糖質の代わりに主力エネルギーとして使う「油の質」、そしてエネルギー生産工場に必要な必須栄養素が足りているかどうか一番のポイントとなります。
次回からは、キレイに痩せるために重要な油の質、そして失敗しない糖質制限のコツについて徐々に詳しく解説していきます♪
また次回をお楽しみに!
プロフィール
一般社団法人 健康指導師会
副理事長 橋谷圭伊子 はしやけいこ
3歳の頃、父が34歳という若さでクモ膜下出血により他界したことにより、物心ついた頃から身体を創る「食」について関心を持ち始める。2006年より細胞レベルの最先端栄養学である「正常分子栄養学」を本格的に学び始め、その後代替医療専門クリニックにて栄養管理を担当。多くの患者さんをサポートして行く中で、健康で幸せな人生を全うするためにも栄養の知識を広く伝えていきたいと考え、セミナーやコラムに取り組む。
現在は、細胞レベルで体内環境を整えるための食事と栄養のアドバイスや「3ヵ月で2度と太らない体を創る」ダイエットコンサルティング等、栄養指導やセミナーなどを行いながら、健康づくりに貢献したいという方のために、健康指導師会で副理事長として健康指導師の育成に力を注いでいる。
一般社団法人 健康指導師会
HP( http://k-shidoushi.com
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