松田先生 タイプ別冷え対策

薬剤師 松田 惇 先生 19

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薬剤師のお仕事をしていた時の経験から漢方の世界に入り、アロマインストラクターの資格も持っている松田先生。色々な方へのカウンセリングを通じて体質を改善して根本から健康にする為の色々な方法を習得。食と香りをテーマに体質に合ったライフスタイル=「養生」という独自のメソッドで多くの人の健康サポートをしている松田先生に、ダイエットの根本である『健康』等についてのアドバイスをいただきます。

タイプ別冷え対策

川が凍るというのが体では冷えている状態

こんにちは!薬剤師の松田です。
前回、温めるだけで冷えが良くならないわけを川の流れに例えてお話しました。
川の流れがせき止められている状態
川の水が少なくてチョロチョロ流れている状態
このどちらかがあると川は凍ってしまいます。

この川が凍るというのが体では冷えている状態です。
つまり体を巡る気や血が滞っているか、不足することが冷えの原因になるんです!というのが前回までのお話です。
今回はその冷えの原因となる4つのタイプについて細かくお話していきます。

気が滞っている場合〜気滞〜

そば

気の巡りが滞ってしまって、末端が冷えやすくなっている状態です。
冷え以外にもイライラ、お腹が張る、のどがつかえる感じがする、などが気になる方は「気滞」の傾向があります。

このタイプは気の巡りを良くしていく必要があります。
気滞はストレスが大きな原因。気分転換を上手にしてストレスを溜めないことがポイントです。趣味や好きな事をする時間をつくるなど、ストレスを解消する工夫をしてみましょう。


またいい香りはストレス発散に効果的。
柑橘系やミント、ローズマリーなどの香りは気の巡りを良くしてくれます。アロマテラピーやハーブティーなどでいい香りを日常に取り入れるのがオススメです。
タマネギやみかん、そばなどは気の巡りを良くする食材です。また、しそやセロリ、バジルやパクチーなどの香味野菜・ハーブ類は気の巡りが良くなるので、うまく食卓に取り入れるようにしてみましょう。

血が滞っている場合〜瘀血〜

しょうが

血が滞ってしまっているために、循環が悪くなり冷えてしまっている状態です。
冷え以外にも、頭痛や肩こり、しみ・そばかすが気になる、肌荒れしやすい、などが気になる方は「瘀血」の傾向があります。

体を冷やしてしまう事が瘀血の大きな原因になってしまいます。まさに冷えが冷えの原因になってしまうわけです。冷房は控えめにし、特に腰から下半身は冷やさないように注意しましょう。

生野菜や生魚、アイスや清涼飲料水は体を冷やすのでなるべくさけましょう。ショウガ、ネギ、ニラなどの体を温める食材を積極的に。
また、お酢は血の巡りを良くするので、意識して取り入れてみてください。

気が足りない場合〜気虚〜

いも

体を巡るエネルギーが足りないために基礎代謝が下がり、冷えてしまっている状態です。
冷え以外にも体がだるい、風邪を引きやすい、胃腸が弱いなどが気になる方は「気虚」の傾向があります。

このタイプの方は気を高めていくことが大切です。
気は朝につくられるので、早寝早起きを心がけましょう。十分に睡眠をとって体を休めることが大切です。

穀物・いも類・豆類は気を補ってくれる食材ですので、これらを良くかんで食べるようにしましょう。また、前述のショウガやネギ、ニラなどの体を温める食材を意識的にとり、温かくして食べるようにしましょう。

血が足りない場合〜血虚〜

ナッツ

血が不足する事により循環が悪くなり、冷えてしまっている状態です。
冷え以外にも目が疲れる、肌が乾燥しやすい、眠りが浅いなどが気になる方は「血虚」の傾向があります。
このタイプの方は血を補っていく必要があります。

血は夜寝ている間につくられます。なので夜更かしせずに早めに休むようにしましょう。
目や脳の使い過ぎは、血を消耗します。長時間のPC作業やテレビの見過ぎに注意しましょう。あまり頭を使い過ぎたり、夜遅くまでの仕事や勉強はなるべく控えたいところです。

にんじん、ほうれん草、イカ、タコなどは血を補う食材です。またナッツ類やドライフルーツなども積極的に取り入れるといいでしょう。

まとめ

今回は冷えのタイプを4つに分類してお話しましたが、これらのタイプが複合して起きて、冷えの原因になっている場合がほとんどです。
なので、自分はどのタイプ?ときっちり分けて考えるのではなく、どのタイプの傾向がより強いか?と見ていくと良いと思います。
冷えたら温めるのはもちろん大事ですが、そのうえでもう一工夫。自分に合わせた冷え対策をやっていきましょう!

プロフィール

松田生プロフィール写真

薬剤師

松田 惇まつだ じゅん

AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。 薬科大学卒業後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局にて漢方カウンセリングに携わる。その経験の中で、病気を予防し健康に過ごすには、自分の体質を知ること、そして心身ともに自然と調和した生活を送ることが重要であると気づく。また、仕事のストレスで心のバランスを崩した時にアロマオイルに救われ、植物の香りの力の素晴らしさを実感する。それをきっかけにアロマテラピーを独学で学び始め、アロマテラピーインストラクターを取得。
現在は食と香りをテーマに体質に合ったライフスタイル=「養生」を提案するセミナーやカウンセリングを行っている。ふだん食べているもので身体は作られ、豊かな食文化は心と感性を育むという想いから、食育を通して健やかで笑顔あふれる食卓を増やしていくべく日々活動中。
ブログ(http://elmtable.hatenablog.com/ )