養生コンサルタント 松田 惇 先生 02
薬剤師のお仕事をしていた時の経験から漢方の世界に入り、アロマインストラクターの資格も持っている松田先生。色々な方へのカウンセリングを通じて体質を改善して根本から健康にする為の色々な方法を習得。食と香りをテーマに体質に合ったライフスタイル=「養生」という独自のメソッドで多くの人の健康サポートをしている松田先生に、ダイエットの根本である『健康』等についてのアドバイスをいただきます。
食べることは楽しく、尊いこと
ダイエットの為に簡単だけど大切な事
炭水化物を減らしてカロリー制限!ランニングしようかな?ヨガも良さそうだし・・・
サプリもいろいろあるしどれがいいかな・・・
そんな風に今の生活に何かをプラスで頑張る!
ということを考える方が多いのではないでしょうか?
ダイエットを頑張ろうという意気込みはとても素敵ですが、でもちょっと待ってください。
何かを新しく「始める」前に出来ることがあります。
それは今のライフスタイルの中の太りやすくなる習慣を「やめる」ことです。
「やめる」というと、炭水化物をやめるとか、脂質の摂り過ぎをやめるとか、食事制限をイメージされるかもしれません。
ですがもっとシンプルな「やめる」があります。
それが「早食いをやめる」
つまり、「良くかんで食べましょう。」という事です。
なーんだ、そんな当たり前のこと今更言われても・・・と思うかもしれません。
でもなかなか出来ている人が少ないように思います。
『良くかんで食べなさい』
子供の頃だれしも注意された事があるかと思いますが、大人になるとだれも注意してくれなくなります。
そして当たり前すぎるのか、話題にのぼることもあまりありません。
結果、良いことは知っているけどやっていない状態になってしまっています。
でもこの「良くかんで食べる」がなかなか侮れないんです!
良くかんで食べることで食物が細かくなり、消化されやすくなります。
するとビタミンやミネラルなど代謝に必要な栄養素の吸収が高まり、代謝が高まります。
また、消化酵素の消費が少なくて済むので、代謝に関わる酵素の働きを活発にする事が出来ます。
さらにかむ事で満腹中枢が刺激され満腹感を得やすくなり、食べ過ぎ防止にもなります。
そしてもっと大切なことは、良くかむ事で食べ物の本来の味わいをしっかり感じる事ができるということです。
食べるということは生きていく上で欠かす事のできない行為です。
そして生命をいただいて生命を養う、とても尊い行為なはずです。
ですがダイエットを考えるとき、食べる=太ると考えて、食べる事に罪悪感を感じてしまっているのではないでしょうか。
この食に対するネガティブなイメージが「いけないとわかっているけどやめられない」
という過食や偏食に駆り立てるマインドを作ってしまいます。
ふだん仕事や家事・子育てで忙しい方も、試しに一口だけでもいいので良くかんで食べてみてください。
出来れば箸を置いて、目をつむって。
かむ事に意識を集中してみてください。
目安は一口少なくとも30回。
いかがでしょうか。
何気なく食べていた時には感じなかった、食事の味、香り、歯ごたえ・舌触りを
しっかり感じる事が出来るはずです。
良くかんで食べ物の恵みをしっかりと味わい、食事を楽しむ事が出来れば、身体が必要とする量とバランスで満足感を得られるように、自然となっていきます。
良くかんで代謝を良く、食事を楽しんで味わう。
まずは日々の食事を文字通り「かみしめる」ことから始めてみませんか?
プロフィール
養生コンサルタント
松田 惇まつだ じゅん
薬剤師。AEAJ認定アロマテラピーインストラクター。
薬科大学卒業後、調剤薬局勤務を経て、漢方薬局にて漢方カウンセリングに携わる。その経験の中で、病気を予防し健康に過ごすには、自分の体質を知ること、そして心身ともに自然と調和した生活を送ることが重要であると気づく。また、仕事のストレスで心のバランスを崩した時にアロマオイルに救われ、植物の香りの力の素晴らしさを実感する。それをきっかけにアロマテラピーを独学で学び始め、アロマテラピーインストラクターを取得。
現在は食と香りをテーマに体質に合ったライフスタイル=「養生」を提案するセミナーやカウンセリングを行っている。ふだん食べているもので身体は作られ、豊かな食文化は心と感性を育むという想いから、食育を通して健やかで笑顔あふれる食卓を増やしていくべく日々活動中。